しんめい舎書庫(休止中)

神道系同人サークル「しんめい舎」の雑記帳です。

【旧ブログ】としょけっと同人誌『神道と図書館』告知

※2017年11月6日、旧ブログ「眞澄録」に投稿したものです。

なお、この記事で指摘した誤記は、東京大学神社研究会会誌『千五百秋』第九号に掲載した増補改訂版「神道と図書館」において修正しました。しかし、ここに指摘していない間違いとして、としょけっと版p.2下段、増補改訂版p.32下段に「始めた数貴賓」とあり、これは「始め多数貴賓」の誤記です。申し訳ございません。(2018/10/8)

 

告知も「である調」だと何か疲れてしまうので、告知などの際には「ですます調」も使っていくようにします。今回は、初めての個人サークルでの同人活動のお知らせです。
明日11月7日から9日までの3日間、みなとみらいのパシフィコ横浜で開催される『図書館総合展』。図書館関係のありとあらゆる企業や個人が集まる図書館界ビッグサイトとでも呼ぶべきイベントですが、今年はその中の一ブースとして史上初、図書館関係の同人誌を集めた即売会「としょけっと」が開催されるとのことです(としょけっとについて知りたい方は公式サイトへ)。
詳しい参加理由は前のエントリに書きましたが、ともかく同人誌が何とか形にはなりました。

タイトル:
御統眞澄神道と図書館』、しんめい舎、2017年

群青ぐらいの表紙を作ったつもりでしたが、いざ出力してみると「二級上」の神職さんの袴みたいな色合いになりました。

サイズ、ページ数、頒価:
B5、24p、200円

内容:
はじめに
図書館の神道
【図書祭】
神道の図書館
【神社文庫】
神道専門図書館
天理図書館と金光図書館】
大学図書館神道
神道書誌の書誌
あとがき

大半は「図書祭(としょまつり)」の話です。計画を立てたときには図書祭のことは知らず、思わぬ結果となりました。代わりに元々書きたかった話は全く書いていません。また次の機会に。
研究というよりは資料集としての側面の方が強いかもしれません。資料集としては少なくとも面白いのではないでしょうか。「図書祭」とは何ぞや。日本図書館協会が図書を神として祀っていた、というと何となく気になりませんか?

さて、告知ついでにですが、さっそく正誤表を作りました。本文では「良書」「悪書」の話をしていますが、あやうく自分の同人誌も「悪書」になってしまうところです。
(他にもあればご指摘ください。追加いたします。西暦が縦になっていないとか【参考文献】がないところがあるとかはご愛嬌です。)


正誤表と補遺

*p.4
上段本文最左行

誤:「み拝みも薄か聞え奉とす」……

正:「み拝みも薄か聞え奉らむとす」……

表紙の図版と見比べていただくと分かりますが、「らむ」が落ちています。せっかくの史料引用なのにすみません。

*p.2、p.5、p.10など
1940年の第八回図書祭とその周辺について。冊子では「未調査」としましたが、結局日本図書館協会では開かれていないようで、『図書館雑誌』においても東京書籍商組合の図書祭に関する記事を引用するのみとなっています。
1940年11月の日本図書館協会のイベントとしては、むしろ「新文化運動 市民と読書の夕」があり、誌上でも特集が組まれています。宮城遥拝や「日本精神」への言及はありますが、神道祭祀がないという点では神道的要素はだいぶ減退していると言うことができます。
そして、全国についても『図書館雑誌』誌上での図書祭の紹介を見つけることはできません。むしろ紀元二千六百年関連の催しの方が見受けられます。

*p,12
中段右から二行目

誤:「『図書祭の精神』所引の文章で三上参次が」……

正:「『図書祭の精神』pp.20-21で編者が」……

三上参次の文章の後に編者のコメントが付いているため、誤認してしまいました。すみません。補訂版でコメント文を引きます。

*p.14
下段二段落目

誤:「その違いが現れた」

正:「その違いが表れた」


*p.21
中段中盤における南原繁への言及について。この書き方だとこれも図書館で営まれたようにも読めてしまいますが、戦後の慰霊祭が開かれたのは安田講堂です。

*p.21

誤:皇學館大學

正:皇學館大学

若木にある方に引っ張られてしまいました。ごめんなさい。


実は個人サークルとして活動するのは初めてということになりますが、 サークル名「しんめい舎」の由来については、追ってお話ししましょう。